家族葬のメリット・デメリット

家族葬を検討されている方は、家族葬のメリットとデメリットを把握することが必要です。でも、家族葬の詳細についてはまだあまり知られていません。そのため、家族葬を選んだことを後悔している人も少なくありません。なぜ家族葬を選んだことを後悔するのでしょうか。それは、人々が家族葬に関する知識を持たず、安易な考えで行ってしまうからです。マスコミは「家族葬」という言葉だけを取り上げて、実際に家族葬がどのように行われるのか、どのような準備が必要なのかを紹介していないのです。

家族葬の大きなメリットは、親しい人たちとゆったりとした雰囲気の中で葬儀を行えることです。そのため、様々な準備に必要な時間や手間を、遺族の都合で省略することができます。一般葬では慣例となっている香典のやりとりも、家族葬では辞退することがあります。香典はその場でお返しするケースが多いようです。また、故人と親しい人だけに連絡すればよいので、大切な人が亡くなって心身ともに大変な時期に、慌てて多くの人に連絡する必要がありません。

一般的に家族葬という葬儀の解釈は「家族だけで行う葬儀で、呼ぶとしても親戚やごく親しい知人や友人だから、簡素で小規模な葬儀だろう。」ということになるかと思います。また、ごく親しい人たちだけが参列するので気遣いをする必要がなかったり、気を遣う必要がない分ゆっくりと故人を見送ることができる、といったメリットが思いつくかと思いますが、本当にそうなのでしょうか？家族葬は参列者の多くが故人と縁の深い親族になりますので、葬儀の如何が今後の親戚付き合いに響く可能性もあるため、失礼がないようにと実は最も気遣いをする必要がある相手が親族であったりする場合も多くあります。また、葬儀においては「葬儀の準備や種々の手配に追われて悲しんでいられないほど忙しかった」や「形式的な儀式が多くて、ゆっくりできる時間があまりとれなかった」といったことがあり、故人をゆっくり見送ることができるかどうかは、実は葬儀の規模とは関係がないのです。大切なのは、葬儀の準備や手配に余裕をもって対応できたかどうかなのです。

家族葬の後、訃報を聞いた人が突然、自宅や職場に弔問に訪れることがあります。このような弔問は不定期である場合がほとんどで、対応するご家族の負担も相当なものであるようです。そこで、家族葬が終わった後、できるだけ多くの人に訃報のお知らせを送り、家族葬として葬儀を行ったこと、弔問や弔問は受けないことを伝えておくとよいでしょう。それでも弔問に来られる方もいらっしゃいますので、すぐに対応できるように返礼品のストックを自宅に置いておくようにしましょう。返礼品は、購入の際に葬儀社に相談することもできます。

このように一見するとメリットが多そうな家族葬ですが、デメリットもありますので、メリットとデメリットを把握したうえで十分に検討されることをお勧めします。